マンションに住んでいるということは、1つの建物に多くの世帯が暮らしていますし、『集合住宅』の一員であることの意識をしっかりと持つ必要があります。災害が起きた時にいかにして被害を減らすのかということについては、マンションの管理組合がきちんと決定しておくことが大切です。

マンションを管理している会社と協力しながら、対策であったり、個人個人が果たす役割について把握しておきましょう。ここでは、主に台風などが発生した場合についてお話いたします。

〇日常的にはどんなことに気を付ける?

近くにある病院やエレベーター会社、関係のある官庁など、災害時の緊急連絡先として必要なリストを作り、管理室に掲示しておきましょう。管理組合の役員同士で共有することも大切です。そのマンションに住んでいる方達の名簿を作成しておくことも重要です。

一人暮らしの方やお年寄りの世帯もあるでしょう。そういった世帯については、ご近所の方達が常日頃から支えてあげるようにしましょう。いわゆる、『近助(きんじょ)』というものです。

さらに、市役所などの窓口や、インターネットのホームページから防災マップやハザードマップを用意しておくことも忘れてはなりません。最近では、その場に住む住民達が自主的に防災マップを作成することも増えているので、こういったものを自分達で作っていくことも良いかもしれません。

また、マンションのエントランスやエレベーター乗り場、地下の施設があるならば、そういった場所が浸水しないように、土のうを準備しておくようにしましょう。どこに設置するか、どういった場合に設置するのかについても、今のうちに相談をして決めておくことが大切です。

そして、把握しておきたいのは管理組合で用意をしている備品についてです。もし足りないものがあったなら、あらかじめ補充をしておきましょう。マンションの共用部分は、火災や落雷、破裂他が火災保険の対象となることがあります。管理組合が加入している保険を把握しておくことも大事です。

〇台風が近付いてきた!そんな時にはどうする?

台風などが近付いてきた時点で、マンションのどこかを修理していたり、修理の依頼をしていることもあるかもしれません。そういった場合には、応急的に処置を施し被害が拡がってしまわないようにすることが大事です。

マンションにはエレベーターが設置されていることが多いですね。しかし、エレベーター乗り場が浸水してしまうとエレベーターが動かなくなってしまいます。そういった事態を防ぐためにも、浸水についての対策は十分に行いましょう。

さらに、管理組合では住民の方達に注意を促すことも必要ですし、住民が準備すべきものなどを、張り紙として掲示するということも案です。マンションの敷地の中にあるもので、風によって飛び散ってしまいかねないものは撤去するか補強するなどしましょう。

共有部分や敷地の中にある排水溝等が詰まっていないかを確認しておくことも大事ですし、地下ピットなどにある排水ポンプがきちんと動くかどうかも調べておく必要があります。天候が良くなりましたら、雨漏りなどをしていないか確認します。

そして、地下や屋上などの場所は管理会社に調査を頼みましょう。自身で点検することは危険ですので控えましょう。敷地内の点検は複数人で行うのが鉄則であり、雨天であれば合羽を着用しましょう。

もしも危険な個所を見付けたなら、速やかに管理会社に連絡をして住民にも周知することが必要ですので、覚えておきましょう。