Month7月 2016

どんなものが良いの?ストックしたい食料とは

災害はいつ襲ってくるかわかりません。そんな災害のために、日頃から食料の備蓄は忘れない様にしたいものです。とは言え、ありったけのものをとにかく溜めておくというのではいけません。

あまりにも多く買い込んでしまうと、保管する場所に困ることになりますし、賞味期限がやってきたら処理をすることにも困るのです。備蓄の食料というものは、基本的な量を頭に入れて、その家庭の必要数だけストックしておけば良いのです。

〇どれくらいストックする必要があるの?

政府は、災害が起きた時用の備蓄に関しては7日分、最低でも3日分が必要であるとしています。家族の人数が多いと、それだけ備蓄しなければいけない食料も多くなるということです。それが7日分となると尚更です。

そういった量をしまっておく場所がないと嘆いてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には7日分の備蓄食料として多くを買い込み溜めておくべきだということでもないのです。大抵の場合、カップ麺などのスットックはどのご家庭でもあるのではないでしょうか。

そういったものを含めての7日分という考え方ですので、あなたのご家庭でどの程度消費しているかを基準にして、それを足していくような方法でストックするようにしましょう。要するに、お米であれば10キロか5キロと、購入するキロ数も違ってくるでしょう。

10キロを購入するご家庭であれば、普段はお米が1/3の2キロほどまで減ったら、新たに買い足すのではないでしょうか。こうした場合ですと、2キロが最低限備蓄されているお米だと言えます。

しかし、災害時には多くて5キロほどが必要になりますが、2キロの最低備蓄ですと3キロ足りない状態になります。なので、早急にお米を買いにいきましょう。スーパーにレトルトのご飯も売られているので、そういったものを備蓄にするというのも手段です。

食料では、たんぱく質も大事です。たんぱく質は魚や豆、肉などの缶詰をストックしておきましょう。1食につき1つが目安となります。4人でお住まいであれば、7日間で84個の缶詰等が必要になるということです。

それでも、災害が起きた時点ではきっと冷蔵庫に食料が残っていると考えられるので、そちらも消費できますね。その他には、常温保存できる牛乳であったり野菜ジュースなどもストックしておきましょう。

〇調理器具などの道具も忘れずに!

また、食料をストックする他にも、調理器具なども必要になります。あなたは『かんぱん』というものを聞いたことがあるでしょうか。かんぱんは、飽きずに食べることができますし、開封したらそのまま食べられるので、災害の時には非常に便利な食べ物です。

災害が起こると、電気や水道などのライフラインは止まってしまうことが考えられます。なので、開封後にすぐ食べられる食料は大変重宝します。備蓄品としては、レトルト食品や缶詰なども挙げられますね。

しかし、それらは何かした器具等が必等になるのです。缶詰の場合は、開けるだけだと思いこんでいたら缶切がないと開けられず、食べられなかったということも起こり得ます。レトルト食品も、温めないと食べられないことが考えられるので、電気がいらないカセットコンロなどをご家庭で1台は用意しておきたいです。

さらに、そのコンロもボンベが必要であり、ガスの残量がないと火を着けられなくなりますので、十分な量の替えの用意を忘れられませんし、水もなければ温めることができないので、覚えておきましょう。

食料のストックも忘れずに!日付管理も忘れずにしよう

人が生きていくためには、食料が必要です。しかし、災害が起こってしまった後に、食料が確保できなければ、飢えてしまいます。そうならないために、普段から食料はあらかじめストックをしておくようにしましょう。

〇賞味期限に要注意!

とはいえ、備蓄のための食料を買ってきてしまいこんでも、これで終わりというわけではありません。食料にも水にも消費できる期限もあるのを忘れてはいけないのです。賞味期限はその期限が来たらすぐに食べられなくなるというわけではないですし、管理を怠らずにきちんとしていれば、期限を過ぎてしまっていても、食べられないことはないでしょう。

ただ、期限切れのものを食べるのは誰だって避けたいものですね。なので、日頃から備蓄食料の日付管理をきちんとしていく必要があるのです。期限が切れたものはその時点で消費しても良いでしょうし、処分するのも手段です。

そして、新しいものを補充しておくようにしましょう。また、日付の管理をどのようにしすれば良いかというと、備蓄のための食料をどういった具合に買っているかでも違ってきます。例えば、備蓄のパックになったご飯を1ケース(20個入り)を買ったならば、同じに1ケース分の賞味期限がやってきますので、一気にご飯1ケースを食べることになるでしょう。

ご飯の場合は毎日いただくものでしょうし、さほど消費に困らないかもしれません。しかし、魚の缶詰など1ダースなどの場合でしたら、家族皆で缶詰を早く食べきらなくてはならないという事態に陥ってしまうでしょう。

ところが、同じ缶詰だったとしても賞味期限が同じでないのなら、賞味期限になった場合の消費のペースも緩やかになるので、家族も大変な思いをしなくても済むということになります。よって、ストックをするために買う食料については、日付管理をこまめにするようにして、少しずつ補充をするというスタイルで行うのがおすすめです。

とは言っても、こういった方法でストックをするためには、十分な保管場所がそばで、見やすい場所にあるということが望ましいです。見えやすい状態で、補充もしやすい環境下でストックをするようにしましょう。

備蓄をする際には、まずは普段自分から見えるような場所でコンパクトにしまえるようものからしていくのが良いです。日付の管理に慣れてきたなら、段々とストックの量も増やしていきましょう。

〇水の賞味期限も忘れずに!

水にも賞味期限があります。ただ、賞味期限が切れてしまったとしても生活用の水として利用することができるので、再利用しましょう。期限切れのものはすぐに捨てるという方もいらっしゃいますが、水の場合はすぐに処分するのではなく、とっておくことも大事です。

ペットボトルの賞味期限切れの水も災害時などには役立つので、飲める水とは別の場所に保管しておくようにしましょう。ちなみに、食品等の消費期限についてお話してきましたが、『物』も時を経ることで質が悪くなってしまうものがありますので、気を付けるようにしましょう。

ゴムなども、時間が経つと伸びきってしまい使えなくなってしまいます。マスクにもゴムが使われていますが、ゴムの劣化によって上手くマスクの役割を果たしてくれなくなってしまう可能性もあります。

ウェットティッシュも、乾燥することによって使えなくなってしまいます。このようなことにも気をつけて、備蓄を進めましょう。

マンション住まいの方必見!管理組合で備えることとは

マンションに住んでいるということは、1つの建物に多くの世帯が暮らしていますし、『集合住宅』の一員であることの意識をしっかりと持つ必要があります。災害が起きた時にいかにして被害を減らすのかということについては、マンションの管理組合がきちんと決定しておくことが大切です。

マンションを管理している会社と協力しながら、対策であったり、個人個人が果たす役割について把握しておきましょう。ここでは、主に台風などが発生した場合についてお話いたします。

〇日常的にはどんなことに気を付ける?

近くにある病院やエレベーター会社、関係のある官庁など、災害時の緊急連絡先として必要なリストを作り、管理室に掲示しておきましょう。管理組合の役員同士で共有することも大切です。そのマンションに住んでいる方達の名簿を作成しておくことも重要です。

一人暮らしの方やお年寄りの世帯もあるでしょう。そういった世帯については、ご近所の方達が常日頃から支えてあげるようにしましょう。いわゆる、『近助(きんじょ)』というものです。

さらに、市役所などの窓口や、インターネットのホームページから防災マップやハザードマップを用意しておくことも忘れてはなりません。最近では、その場に住む住民達が自主的に防災マップを作成することも増えているので、こういったものを自分達で作っていくことも良いかもしれません。

また、マンションのエントランスやエレベーター乗り場、地下の施設があるならば、そういった場所が浸水しないように、土のうを準備しておくようにしましょう。どこに設置するか、どういった場合に設置するのかについても、今のうちに相談をして決めておくことが大切です。

そして、把握しておきたいのは管理組合で用意をしている備品についてです。もし足りないものがあったなら、あらかじめ補充をしておきましょう。マンションの共用部分は、火災や落雷、破裂他が火災保険の対象となることがあります。管理組合が加入している保険を把握しておくことも大事です。

〇台風が近付いてきた!そんな時にはどうする?

台風などが近付いてきた時点で、マンションのどこかを修理していたり、修理の依頼をしていることもあるかもしれません。そういった場合には、応急的に処置を施し被害が拡がってしまわないようにすることが大事です。

マンションにはエレベーターが設置されていることが多いですね。しかし、エレベーター乗り場が浸水してしまうとエレベーターが動かなくなってしまいます。そういった事態を防ぐためにも、浸水についての対策は十分に行いましょう。

さらに、管理組合では住民の方達に注意を促すことも必要ですし、住民が準備すべきものなどを、張り紙として掲示するということも案です。マンションの敷地の中にあるもので、風によって飛び散ってしまいかねないものは撤去するか補強するなどしましょう。

共有部分や敷地の中にある排水溝等が詰まっていないかを確認しておくことも大事ですし、地下ピットなどにある排水ポンプがきちんと動くかどうかも調べておく必要があります。天候が良くなりましたら、雨漏りなどをしていないか確認します。

そして、地下や屋上などの場所は管理会社に調査を頼みましょう。自身で点検することは危険ですので控えましょう。敷地内の点検は複数人で行うのが鉄則であり、雨天であれば合羽を着用しましょう。

もしも危険な個所を見付けたなら、速やかに管理会社に連絡をして住民にも周知することが必要ですので、覚えておきましょう。

マンションに住んでいる方へ!個人ではどのように備えるの?

マンションの場合ですと、様々な方が住んでいらっしゃいますね。マンションは集合住宅ですし、マンション全体での防災も考える必要もありますが、入居している世帯それぞれできちんと災害に備える必要があるのです。

さて、マンションはどちらかというと建物としては災害に強いとされています。とは言え、台風などが発生した場合に災害に見舞われないとは限りませんので、各ご家庭において、しっかりと災害が起きた場合について話し合い、対策を講じておくようにしましょう。

今回は、台風などの場合に関して述べたいと思います。

〇普段から準備しておけば良いものは何?

災害への備えというものは、日頃からきちんと行っていかなくてはいけません。他の記事でも書いていることですが、家族間で安否の確認方法はきちんと話し合っておく必要があります。避難場所や連絡方法などの確認も大事です。

避難をする時のために、必要なものを最低限まとめて用意しておくのも便利です。両手が空くようにリュックサックなどが良いでしょう。足を怪我しないように、スニーカーなども用意することを忘れてはいけません。

災害が起きると、水や電気などのライフラインが途絶える可能性も高いです。なので、あらかじめ防災用品や水などの備蓄もしておきましょう。ベランダやバルコニーにアンテナを設置していたり、植木鉢などを置いている場合もあるでしょう。

そういった物も危険となる可能性があるので、撤去するか補強をするなどして対処しましょう。また、ベランダ等の排水溝なども詰まると大変なので、日頃から掃除をしておくようにしましょう。

さらに、窓については飛んでくる物から守るために、飛散防止のためのフィルムを貼るということも大事です。ただし、マンションの場合は管理規約などによって定めがあることも考えられますので、その場合はきちんと届け出をしましょう。

〇台風が来る!?その直前に…

台風がやってくるだろうと考えられる直前には、窓は閉めておくようにしてカーテンも引いておくのが良いです。もしかしたら、窓や玄関扉の下から浸水してしまうことがあるかもしれません。

窓の鍵はしっかりとかけるようにして、漏れてこないように雑巾などで目張りを施すことも一案です。車やバイクを外に停めていてカバーをかけている方もいらっしゃるでしょう。風が強いと飛んでしまうことが考えられますので、しっかりとひも等で縛っておくことを忘れてはいけません。

高齢のご両親やお子さんがいらっしゃるご家庭で、高齢者の方やお子さんが外出されていることもあるでしょう。台風などが来るという場合には、速やかに迎えに行くようにしましょう。

また、台風などの災害の場合には、電車などが止まってしまうこともありますね。なので、テレビやラジオを使って公共交通機関の運行がどのようになっているのかを、確認するようにします。

地下ピット式の機械式駐車場に車を駐車されている方もいらっしゃるかと思います。こういった形式の駐車場は大雨の場合に水没してしまう危険があることから、下段に停めている車は地上への避難が大切なので、覚えておきましょう。

大地震が来る前に!家族間の決めごととは?

災害はいつ起きるかわかりませんね。夜間などの場合は家族一緒に同じ屋根の下で寝ていることも考えられます。しかし、日中学校やお仕事に行かれている間に災害が起きるかもしれません。

もし大地震が来たりした時などにも、家族の安否は一番に気がかりになることでしょうし、一刻も早く知る必要があります。そういった時などのためにも、家族間において決めごとをしておくことが重要となります。

その決めごとは、きちんと各自で書きだしていつも所持しておくことをこころがけましょう。

〇安否確認の方法を決めておこう!

ではまず、何を決めておくべきなのかというと、安否の確認を家族間でどの様な方法でするかということです。NTTが提供している災害用伝言ダイヤルの使い方を家族内できちんと覚えておきましょう。

固定電話や携帯電話、公衆電話からも利用できるもので、通常は災害時に提供されるものです。1回で30秒間まで録音することが可能です。こちらは毎月1日と15日の24時間、正月3が日など無料で体験できる日が設けられていますので、事前に体験しておくことも大事です。

最初に171に電話をかけ、録音なら1を、再生なら2を押します。そして市外局番から電話番号を押しましょう。そうすることで、録音や知人などが録音した音声の再生も可能となります。

また、携帯電話用の『災害用伝言版』もありますので、こちらもぜひ災害時には活用したいです。災害時に、自分がどの様な状態なのかについて100文字程度でメッセージを残すことができるサービスです。

どうしているか気になる人の電話番号を入力することで、その人の安否を知ることができるのです。携帯電話会社によって使い方が変わってくるので、今のうちに確認しておくのが賢明です。

災害が起きると、被災してしまった地域よりも遠い地域の方が電話などは繋がりやすいです。よって、被災地よりも遠いところに住んでいるご友人や知人の方などの電話番号などを、家族間の緊急連絡先としておくことも重要になってくるでしょう。

災害が起きた時のために、家族間では自分たちが避難するべき場所やどこに集合するかなどをあらかじめ確認し合うことが大事です。このことは、他の記事で詳しくご説明させていただきます。

〇必要事項をメモして持ち歩くことも有効

さらに、家族の病気などことや情報などを書いたメモを、家族全員が普段から持ち歩くようにしましょう。そうすることで、いざという時の対応にも役に立ってくれるでしょう。さらに、家庭の財産について記された情報(免許証番号やパスポート番号、基礎年金番号などです)も、安全な場所に保管しておくようにすると良いです。

以上のように、いつ起こるかわからない災害から皆を守るためにも、今一度家族で確認し合って災害に備えることが重要なのです。あるリサーチによると、家族間で災害時の連絡方法等を共有していないと回答した数が4割にも上ったということです。

まだまだ防災意識が高いとは言えないでしょう。災害が起こると、家族が無事かどうかが非常に気になるものです。なので、そういった不安を解消するためにも今のうちから連絡方法は共有しておくようにしましょう。

どこが違うの?一軒家とマンションの防災について

人の住む住居には形態が様々ありますね。一軒家にお住まいの方もいらっしゃれば、マンションやアパートなどの集合住宅にお住まいになられている方もいるでしょう。これまで一軒家で過ごされてきた方で、マンションに引っ越された方もいらっしゃるのではないでしょうか。

住居の形態が違うことから、災害に備える際にも勝手が違うことは覚えておきたいものです。

〇マンションの場合は上階などにも迷惑をかける可能性も

一軒家だと、防災に関してはその家に住む個人が主となってしっかりとしなければいけません。それでも、近所の方と連携したり防災訓練などに参加をすることもあるでしょう。しかし、マンションになると大勢の方がそれぞれ入居していることもあり、個人が対策をしたりするだけでは万全とは言い難い部分があります。

例えば、マンションのどこか一室で火災が発生したとしたら、他の部屋の方々にも影響が出る可能性があるということもあるのです。もし自分は対策をしていたとしても、他からの影響によって自身の部屋に被害が出てしまうことも考えられますし、もしかしたら反対に他の人の部屋に影響を与えてしまうことだってあり得ないことではないのです。

ですから、そういったことを防ぐために、マンションでは定期的に防災訓練を行っていることが多いのです。訓練を行う時期についても割とコンスタントに行われるので、マンションに住んでいる人達が皆で防災の意識を高めることができますし、そのマンションでも防災の備えについて共通のものを持てるようになるのです。

あるマンションでは消防署の協力の元で防災訓練を実施しています。しかし、マンション住民の参加はあまりなかったという事実もあります。日々忙しいかもしれませんが、いざという時のために、自分が困らないためにも防災訓練には積極的に参加しなくてはいけないのです。

これはマンションに住んでいる方にはとても重要なことです。まずは、その階それぞれにおいて避難をする経路についても知っておくようにしましょう。

〇マンションではエレベーターが止まることも!

さらに、エレベーター以外で避難するとしたらどういった方法で避難をするのかについても前もって確認しておく必要があります。その際にどういった物を用意するべきなのかも重要ですね。いざという時にそれが使用できるようにしておかなくてもいけません。さらに、マンションにお住まいであるなら建物に多くの住民の方が住んでおられるということも常に意識していることも大事です。

地震などの災害であれば、自分で防ぐことはできないものの、火災であれば住民一人一人が気を付けることによって防ぐことが可能なのです。また、よく地震が発生したならテーブルや机の下に隠れるようにと言われます。

しかし、マンションの場合はより地震において揺れが大きくなりますし、机の下に隠れることなどは反対に危険度が上がってしまうことも考えられます。なので、マンションであれば廊下に出る(家具などがないということがカギです)ことが必要になるのです。

以上のように、住居という点では同じであり、基本的な防災は同じではあるものの、一軒家とマンションでは災害についての備え方などは違う面もあるということも覚えておく必要があるということです。

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